Bizlat
「パーソル パ・リーグTV」を支える動画配信システム
「パ・リーグTV」ライブ配信の裏側に迫る ライブ配信を支えるPLM担当者の奮闘記

「パーソル パ・リーグTV」ライブ配信の裏側に迫る

第5話:将来編

全5話

常に視聴者が求める、より優れたサービスやコンテンツの提供を目指すPLMでは、新たな展開に向け日々検討と努力を重ねている。5回シリーズでお届けする「『パーソル パ・リーグTV』ライブ配信の裏側に迫る」の最終回となる第5回は、このような変化や今後の展望について紹介する「将来編」をお届けする。

今回も、パシフィックリーグマーケティング株式会社 メディア事業本部 メディア事業部 メディアセンター長 兼 事業開発本部 事業開発部の上野友輔氏、メディア事業本部 メディア事業部で動画配信パートを担当する山口麗氏にお話をうかがった。

2012年にスタートしたパーソル パ・リーグTVは、内部的な運用面から利用者が目にする提供サービスやコンテンツに至るまで、様々な面で常に変化し続けている。ここでは、まず内部的なシステム運用面での変化から見て行こう。

対障害性を向上
常に進化が続く動画配信プラットフォーム

上野氏は、Bizlat Cloudをコアにしたパーソル パ・リーグTVの動画配信プラットフォームが常に進化している例として、次のように話す。

上野氏

昨年の話ですが、Azureのチャンネルと配信コンテンツの組み合わせが柔軟に変えられる仕組みをEVC社に実現してもらいました。

これによって非常に柔軟な対応が可能となりました。

以前は、球団と配信先となるAzureチャンネルが固定的に紐付いていたため、チャンネルに問題が発生した場合には、緊急対処を行い、該当チャンネルを復活させる必要があった。そこで球団とチャンネルを柔軟に組み替えられる機能をEVC社が開発し、このような対応を不要とした。

山口氏

現在では、特定のチャンネルで問題が発生しても、他のチャンネルに付け替えるだけでよくなりました。

パ・リーグメディアセンター遠景
パ・リーグメディアセンター遠景

海外へのビジネス展開も視野に

海外展開もパーソル パ・リーグTVが目指すテーマの1つだ。
海外向けビジネスにも関わる上野氏は、

上野氏

新しい野球ファンを増やすことは私達のビジョンですが、これは国内だけに留まらず、海外に目を向けた展開も含まれています。

実際にその一環として台湾への放映権販売やコンテンツ提供や、スペイン語での動画配信経験もあります。

パ・リーグには中南米から来日している選手も居ますので、その母国に対しても配信のチャンスがあるのではないかと考えていますし、2020年8月からはアメリカ国内での試合放映も開始しました。

と話す。

お客様の声が反映された
各種サービス機能

利用者の利便性や嗜好に応えるための追加機能も増え続けている。
上野氏は、

上野氏

お客様の要望がトリガーになって追加されたサービス機能は少なくありません。マルチアングルVODや同時3画面、さらに音声の切り替えなどがその例になります。

例えば、色々な角度からのカメラアングルで見たいという要望に応えたのがマルチアングルVOD、1日三試合の内容を同時に1つの画面で見たいという件を実現したのが同時3画面、さらに球場側の音だけが聞きたいという要望には、音声切り替え機能で対応しました。

と話す。
コロナ禍によって、まだ在宅での日々を過ごす人々も多い中、上野氏は、

上野氏

ライブ配信の価値はさらに高まっていくと考えており、私達はよりお客様のニーズに合ったサービスの実現を目指したいと考えています。

とその意欲を述べる。

このような取り組みからも垣間見られるように、パーソル パ・リーグTV、そして同サービスを提供するPLMが最も重視しているのは、常にお客様である視聴者の声に耳を傾け、その要望の実現に真摯に取り組んでいくという姿勢だ。

数々の要望の中から具体的な新サービスやコンテンツが生まれ、それがパーソル パ・リーグTVの力、差別化要因になっていることは間違いない。

今回のシリーズでは、パーソル パ・リーグTVのライブ配信を支えるPLM担当者の舞台裏を取材する中で、その強みと基本的な企業理念に触れることができたような気がする。

5回のシリーズ企画内でご紹介したようなタイトなスケジュールの中、決して簡単とは言えない業務オペレーションを遂行する各担当者が、お客様満足度の向上という最終目標を念頭に置きながら、生き生きとした毎日を送っている姿が深く印象に残っている。