Bizlat
「パーソル パ・リーグTV」を支える動画配信システム
「パ・リーグTV」ライブ配信の裏側に迫る ライブ配信を支えるPLM担当者の奮闘記

「パーソル パ・リーグTV」ライブ配信の裏側に迫る

第3話:緊急時編

全5話

いかに万全な準備を行って本番に臨んでも、やはり緊急事態は発生する。5回シリーズでお届けする「『パ・リーグTV』ライブ配信の裏側に迫る」の3回目は、このような状況での舞台裏を紹介する「緊急時編」をお届けする。

今回も、パシフィックリーグマーケティング株式会社 メディア事業本部 メディア事業部 メディアセンター長 兼 事業開発本部 事業開発部の上野友輔氏、メディア事業本部 メディア事業部で動画配信パートを担当する山口麗氏にお話をうかがった。

問題を切り分けることができる
運用と体制を確保

パーソル パ・リーグTVを支えるシステムは、有償サービスにふさわしい安定性や信頼性を備えている。しかし仮に緊急事態が発生した場合にも、素早く、そして確実に対処できる運用と体制が確保されている。

パーソル パ・リーグTVのサービスを支える動画配信システム「Bizlat」を提供する株式会社EVC代表取締役の國分秀樹は、

國分氏

まずは何が起きているのかという情報を、迅速かつ正確に受け取れるようにして頂いています。

例えば、メールや電話で連絡を受けるための業務フローが決まっており、これを使用したヒアリングによって問題の発生箇所を把握の上、再現テストを行うという流れになります。

夜間の作業となりますが、対応する担当者は複数名割り当てられており、仮に担当者Aが移動中で対応できない場合には、担当者Bに引き継がれるといった体制によって万全を期しています。

と話す。

上野氏は、これを受ける形で次のように話す。

上野氏

実際には、事前の入念なチェックやオフシーズンでの対応によって、本番時にシステムトラブルでサービスが停止するといった緊急事態は発生したことはありません。

しかし、万が一の場合に備え、社内、EVC社のようなパートナー企業を含め、迅速に問題解決にあたることができる体制を確保しています。

サービス運用システムを操作する担当者
サービス運用システムを操作する担当者

祝勝会
ファンの皆様に映像を届けるため

トラブルなど深刻な対象ではないものの、開始時間が予測できないイレギュラーな対応となるのが優勝時の祝勝会だ。

上野氏

ナイターの時間帯に繰り広げられる試合が終わってからのイベントになります。

開始時間も流動的で、開催場所も宿泊しているホテルだったりします。結果として午前零時を超え、日付をまたいでからの配信となりますが、各球団のファンとしては絶対見たい映像です。

事前に準備をし、定常とは異なるこのようなコンテンツについてもお届けしています。

雨天で試合が中断
ピンチをチャンスに

一方、不可抗力な緊急事態もある。例えば雨天で試合が中断してしまったような場合だ。

山口氏

長い場合には、1時間ほど試合が中断することがあります。

その後、試合が再開すれば、当然最後まで映像をお届けすべく私たちも配信を続けます。

試合終了まで責任もって映像を配信するパーソル パ・リーグTVの担当者は、このようにもちろん対応を続ける。

しかし、ただ待つばかりではない。より積極的な対応を取るケースも少なくない。

上野氏

雨天で中断している間でも、コンテンツとして提供できるネタが取れることがあります。

例えばベンチでの選手の面白い仕草や行動をピックアップして配信すれば、視聴者の皆様を退屈されることなく、むしろ喜んで頂けることがあります。

不可抗力な事態の中でも、“ピンチをチャンスに” という発想でサービスを進めるように心がけています。

いつ何が起こるか想定できないリアルタイムなサービスであるからこそ、現場の対応次第で素敵なファンサービスを実現できるパーソル パ・リーグTVの強みが垣間見られたお話だった。

今回は、緊急時編をご紹介したが、いかがだっただろうか?リアルタイムでの動画配信という「何が起こるか分からない」状況下であっても、その不確実さを逆手にとってファンサービスに結び付ける、パーソル パ・リーグTVの感度の高さが垣間見られたインタビューだった。

次回は、ゲームが終了した後で何が行われるかという点に触れた「試合後編」をお届けする。

緊急事態について話す上野氏
緊急事態について話す上野氏