株式会社EVC

日本初のプロスポーツ・
マルチデバイス向け
有償配信サービス
「パーソル パ・リーグTV」を
提供するPLMが、EVCの
Bizlat on Azureを活用し、
より魅力的で安定した
高品質な動画配信を実現

パシフィックリーグマーケティング株式会社様
パシフィックリーグマーケティング株式会社 × Bizlat on Azure

「プロ野球界、スポーツ界の発展を通して、日本の社会全体を明るく元気にしていくこと」をビジョンに掲げ、パーソル パ・リーグTV、パ・リーグ.comといったメディアの運営や、パ・リーグ6球団の共同イベントなどを手掛けるパシフィックリーグマーケティング株式会社。

同社では、自らが運営するパーソル パ・リーグTVの機能強化に向け、Bizlat on Azureを導入し、EVCのコンサルティングの下、システムを刷新。

6球団すべてをカバーしたマルチアングルVODなどファンを魅了するサービスや、視聴者の動向をリアルタイムに把握できるマーケティング機能を提供すると共に、「止まらない」「綺麗」「安心」サービスを提供できる日本初のプロスポーツ・マルチデバイス向け有償配信サービスを実現した。

お客様紹介

パシフィックリーグマーケティング株式会社 メディア事業本部 メディア事業部長 荒井 勇気 氏

パシフィックリーグマーケティング株式会社
メディア事業本部 メディア事業部長

荒井 勇気 氏

パシフィックリーグマーケティング株式会社 メディア事業本部 メディア事業部 テクニカルディレクター 堀内 修一 氏

パシフィックリーグマーケティング株式会社
メディア事業本部 メディア事業部 テクニカルディレクター

堀内 修一 氏

パシフィックリーグマーケティング株式会社(PLM)

パシフィックリーグマーケティング株式会社は、2007年5月、パシフィック・リーグ加盟6球団により設立され、パーソル パ・リーグTV、パ・リーグ.com、パ・リーグインサイト等の提供サービスを通じて、多くの野球ファンやその候補にスポーツの楽しさを伝えている。近年は野球だけでなく、アマチュアスポーツを含め、様々なスポーツ団体にもサービスを横展開。「プロ野球界、スポーツ界の発展を通して、日本の社会全体を明るく元気にしていく」というビジョンの下、様々なチャレンジを続けている。

〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町1-12-9 日本橋浜町ビル3F
https://www.pacificleague.jp/

※ 写真左から、荒井氏、EVC 國分、堀内氏
※ 写真左から、荒井氏、EVC 國分、堀内氏

導入の背景

パーソル パ・リーグTVの機能強化に向け
Bizlat on Azureを活用

パシフィックリーグマーケティング株式会社(以下、PLM)は、パ・リーグ6球団の映像コンテンツが楽しめる「パーソル パ・リーグTV」や、“パ・リーグの全てがここにある”をキーコンセプトに、パ・リーグに関する全ての情報を網羅した「パ・リーグ.com」を通じて、より充実したお客様向けサービスを提供している。

コンテンツホルダー自らがメディアを運営する理由について、メディア事業本部 メディア事業部長の荒井勇気氏は、「明確な2つの理由があります。1つは、配信コンテンツのクオリティや露出を自らコントロールできること。もう1つは、自分達が想い描くファンにとって理想的な野球視聴環境を実現するためには、独自のプラットフォームが不可欠であったことです」と話す。

このような考え方の下、2012年に「パ・リーグTV」、2018年には「パ・リーグ.com」をスタートさせた同社だが、その道のりは決して容易なものではなかった。

パーソル パ・リーグTVでは、スタートから数年が経過した頃、いくつかの課題が発生する。

当時の状況について、メディア事業本部 メディア事業部 テクニカルアドバイザーの堀内修一氏は、「月払いや一括払いなど、複数の決済方法への対応が必要でした。また、映像では、Flashがセキュリティ面などから廃止されつつあり、HTML5を使用することが必須になりました。さらに、配信停止の防止や画質の改善も急務でした」と回想する。

ここで浮上したのが、初代パ・リーグTVの構築時から主にCMS機能として使用してきた動画配信システム「Bizlat」を提供する株式会社EVC(以下、EVC)のコンサルティングの下、動画配信環境をMicrosoft Azureに切り替え、システム全体を最新のBizlat on Azureでコントロールするというアイディアだった。

EVCは、2012年の初代のパ・リーグTVの時代から継続して映像関連システムに関する支援を行ってきた。新システムの検討を開始したPLMでは、熟慮の末、Microsoft Azureの導入および、映像・CMSを含めたシステム全体については、最新のBizlat on Azureでコントロールすることを決定。こうして、名実共に“All EVC”パ・リーグTV環境が確立された。

導入の経緯

停止しない高品質な配信と
安定した運用を実現

Bizlat on Azureの特長について、EVC代表取締役の國分秀樹は、「Azureの特性をフルに活かしながら配信管理を行っています」と話す。

たとえば、マルチデバイス対応では、Azure Media Servicesと連携することで、1つの映像データを使い他の競合サービスの半分以下のストレージ容量で効率良く各種デバイスへの配信を実現できる。また、Azureのストリーミング暗号化技術により、正規ユーザーのURLが不正利用者に漏れても、解読する鍵がないため視聴できない。さらに、Azure CDNサービスの活用で常にピーク時に合わせたリソースの用意が不要となり、コスト削減にも寄与。

試合時には数万人が一気に視聴し、試合が無い時にはトラフィックが発生しないパーソル パ・リーグTVにとって、この従量課金の仕組みは非常に大きなメリットとなる。Azureとの連携で、これらの特長を余すことなく享受できるBizlat on Azureは、正にPLMが切望するものだった。

導入のポイント

  1. 日本初の「プロスポーツ・マルチデバイス向け有償配信サービス」を機能強化
  2. 6球団すべてをカバーしたマルチアングルVODなどファンを魅了する各種サービスを提供
  3. 利用者の動向を詳細に把握できるマーケティング機能など運用サイドを支援する各種機能も充実

導入の効果

刷新されたパーソル パ・リーグTVは
ノントラブルでの配信を実現

最近の機能拡張では、Azureのチャンネルと配信コンテンツの組み合わせを柔軟に変えられる仕組みが実現された。

堀内氏は、「以前は球団と配信先となるAzureチャンネルが固定的に紐付いていました。このためチャンネルに問題が発生した場合には、緊急対処を行い、該当チャンネルを復活させる必要がありましたが、今回、EVC社に球団とチャンネルを柔軟に組み替えられる機能を開発してもらったことで、このような対応が不要となりました。特定のチャンネルで問題が発生したら、他のチャンネルに付け替えるだけでよくなったのです」と話す。

現在は、当日行われる試合数分のライブ配信の準備を行い、上手く起動できたものに球団を紐付けるという簡単な対処となり、技術者だけでなく、誰もが運用出来る形態となった。

Bizlat on Azureの安定性について、荒井氏は、「刷新されたパーソル パ・リーグTVは、2019年の開幕でノントラブルの配信を実現しました」と強調する。新たな動画配信環境のサービス開始において、全くトラブルが発生しないことがいかに稀であるかを痛感している荒井氏にとって、ノントラブルという結果は、正に“最大の導入効果”と言えるものだった。

6球団を網羅したマルチアングルVOD等、
より充実したサービスの実現

ファン向けのサービスもより拡充したものになっている。その目玉とも言えるのが、6球団すべてを網羅した「マルチアングルVOD」の提供だ。

通常の球場映像は、1つの映像しか視聴できないが、2018年から取り組みがスタートしたマルチアングルVODでは、球場の複数のカメラ映像から注目シーンを選び、様々なアングルで視聴できる。当初は3球団のみの対応だったマルチアングルVODだが、現在では6球団すべてが網羅されている。

荒井氏は、「お客様が好きな時に好きな視点で映像を見られるマルチアングルVODを提供できるのは、現在パーソル パ・リーグTVのみです」と強調する。マルチアングルVODの映像は、パーソル パ・リーグTVユーザーへの提供に加え、TV局にも報道用途などで提供しており、コンテンツとしての有用性にも注目が集まっている。

カバーする映像の幅も広がった。当初は1軍の試合映像のみが対象だったが、2019年からはファームでの試合もライブ視聴が可能となった。

堀内氏は、「以前はテレビの映像を分岐させる形で受け取っていましたが、2軍の球場から一般回線を使って、そのまま我々のセンターへ映像に飛ばし、それをコンテンツとして流す形での運用も開始しました。映像設備が整っていない場合には、PLMが通信回線手配から映像伝送機器を含めたすべての機材を用意して対応しています」と話す。

ファンは、期待のルーキーの映像をいつでも視聴するなど、一般のテレビ放送では見ることができないコンテンツを楽しむことができる。また、1軍の監督が2軍の選手の状況を把握するために利用するといった副次的な効果も実際に発揮されている。

ユーザー毎の視聴状況を
リアルタイムで収集できる
マーケティング機能を実現

利用者だけでなく、サービス運用側にとっても大きなメリットとなる機能も追加された。

荒井氏は、「EVC社が開発した新たなマーケティング機能によって、各ユーザーが、どの試合をどの時間帯、何分毎にどれだけ見ているのかを把握できるようになりました。たとえば、このPC利用者は何時間連続でこの映像を見ていて、こちらのスマホ利用者は断続的に見ているといった詳細な利用状況が分かります」と話す。

現状はデータを蓄積中で、今後本格的な活用が開始されるという段階にあるが、荒井氏は、本機能の将来的な活用例の1つとして、「お客様の視聴状況を詳細に把握できることによって、いい意味でディフェンシブな活用が可能になると考えています」と話す。

配信状況などについて運用側が監視しているが、実際に視聴できないなどの問題が起きた場合には、お客様からコールセンターに問い合わせがあり、それから対応するケースが少なくない。

「今回強化されたマーケティング機能によってタイムリーかつ詳細なデータが把握できれば、今発生しているトラブルが何人のユーザーに影響を及ぼしているのか、また障害の原因は何なのかといった点をいち早く捉えることができます。これによって、さらに安定したサービスを利用者の皆様に提供できるようになると期待しています」(荒井氏)。

PLMのビジネスに
技術面から大きく貢献するEVC

会社としてのEVCへの評価の声も上がっている。

堀内氏は、「現在進行している技術案件に関する相談はもちろんですが、今後新たに実施する案件についても多くのアドバイスや支援をいただいています。EVC社は、他のお客様への支援等を通じて多くの豊富な経験とノウハウを蓄積しており、我々からの“野球をこのように見せたい”という要求に対して、最善となるテクノロジーを提示いただけるなど、PLMにとって大きな力となっています」と話す。

また荒井氏は、「私達の中では“EVCクオリティ”という言葉が使われていますが、映像に関する専門性や製品・サービスにおける高い品質を背景に、PLMのサービスに大きく貢献していただいています。特にありがたいと感じるのは、新しいサービスの実現に先立ち、それがどれぐらいの難易度なのか、どの程度の工数がかるのか、さらにコストや期間にどれだけバッファーを取っておくべきかといったアドバイスを素早く提供いただき、それが本当にブレないことです。野球という特性により、シーズン開幕から終了までの半年間がピークとなり、サービス提供が1ヶ月遅れるだけでファンの興味が半減するといったタイトな状況の中、迅速かつ確実なサービスを実現するためにEVC社の支援は不可欠なものとなっています」とEVCへの評価に言及した。

今後の展開

映像基盤を軸足に、
さらなるコンテンツやサービスの充実を図る

Bizlat on Azureをコアに、より機能拡張が図られたパーソル パ・リーグTVは、既に数十万のアプリダウンロードが行われているパ・リーグ.comとの連携を強め、ファンにとってさらに楽しく、充実したサービスを推進している。

今後のビジネス展開について、荒井氏は次のような抱負を語り、今回のインタビューを締めくくった。「EVC社に映像基盤という軸足を作っていただいたからこそ可能になる話ですが、今後は映像を軸にしながら、さらに、それ以外のコンテンツやサービスについても充実を図り、新たな野球ファンを増やしていくための取り組みを推進して行きたいと考えています」

常に新たな価値を創造するという姿勢を貫くパシフィックリーグマーケティング株式会社。利用者からの要望に的確に応えるだけでなく、自ら斬新なサービスを検討し提供することで、既存利用者へのサービスを向上すると共に、将来的な利用者の獲得・拡大にも努めている。

※この事例は2020年2月時点の情報を元に構成しています。

TOPIC

より強固な連携を育むPLMとEVC

2020年1月31日、EVCは、PLMとのスポンサーシップ契約の下、日本経済新聞および朝日新聞への広告掲載において、PLMの活動を応援しました。EVCでは、今後も様々な活動を通じてPLMのビジネスに貢献していきます。

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「パーソル パ・リーグTV」
ライブ配信の裏側に迫る

全5回のシリーズで、本サービスを支える舞台裏に迫り、パーソル パ・リーグTVのライブ配信を支える担当者の奮闘記。準備段階から、配信本番、配信後の諸対応など一連の手順や苦労についてお話をうかがった。

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