株式会社EVC

最大手ITベンダーが
基調講演を大規模ライブ配信
威信を賭けた試みで
ライブエンコーダの
圧倒的な性能を証明

日本マイクロソフト株式会社様
日本マイクロソフト × Bizlat Enc

WindowsやOfficeから各種クラウドサービスに至るまで、幅広い製品やサービスを提供する米国Microsoft Corporationの日本法人、日本マイクロソフト株式会社では、「The Microsoft Conference 2014」における樋口泰行 代表執行役社長の基調講演をリアルタイムでライブ配信。

最大手ITベンダーの威信を賭けた試みは、失敗が許されないクリティカルな要件だが、マルチデバイス向けハイパフォーマンスライブエンコーダElemental® LiveとMicrosoft Azureのコンビネーションが、多くの視聴者にストレスのないライブ映像を提供。大規模でクリティカルな要件に耐え得る圧倒的な性能を証明した。

お客様紹介

日本マイクロソフト株式会社

Windows, Officeをはじめとする各種コンピューターソフトウェア、Office 365 や Microsoft Azure 等のクラウドサービス、さらにはエンターテイメント&デバイス製品に至る、幅広い製品やサービスを提供する米国Microsoft Corporationの日本法人。1986年2月設立。

〒108-0075 東京都港区港南 2-16-3 品川グランドセントラルタワー
https://www.microsoft.com/ja-jp/

導入の背景

最大規模のイベントの場で
ライブ動画配信の性能を証明

The Microsoft Conference は、日本マイクロソフト株式会社が年1回開催する同社最大規模のプライベートイベントだ。

「革新を確信へ―モバイル & クラウド時代の成功のために」というテーマが掲げられた今年のThe Microsoft Conference 2014は、2014年10月23日~24日、ザ・プリンス パークタワー東京で開催され8,500名の事前登録者を含む多くの参加者と、パートナー企業、メディア関係者などで賑わった。

「革新」というキーワードに代表されるように、今回のカンファレンスでは様々な試みが実施されたが、中でも大きな注目を集めたのが、初日の午前10時から実施された樋口泰行 代表執行役社長の基調講演のライブストリーミング配信だ。

ライブ配信された樋口社長の基調講演
ライブ配信された樋口社長の基調講演

会場の聴衆だけでなく、インターネットを介して数万人規模のユーザーがリアルタイムで講演を視聴できる。会場に居るような臨場感を、誰もが自宅や職場で味わえるこの試みは、今後の大規模イベントにおける講演内容拡散手段として大きな意味を持っていた。

基調講演のライブ配信という企画を推進した日本マイクロソフト株式会社 セントラル マーケティング本部 デジタル & イベントマーケティング グループの二木(ふたき)隆司氏は、その狙いについて次のように話す。

「4Kに代表されるような映像の高解像度化が進む中、リアルタイムでの高画質映像の視聴がより一般化すると思われます。今回のカンファレンスの目玉として基調講演のライブ配信を行った狙いは、このようなリアルタイムでの高画質動画配信にMicrosoft Azureや関連ソリューションが有効であることを、多くの人々が注目するイベントの場で実証し、アピールすることでした。」

確かに大規模なイベントは、提供する製品やソリューションを広くアピールできる恰好の機会だ。しかしその一方で、前面に押し出した試みが失敗した場合のイメージダウンは決して小さくない。特にテクノロジーと信頼性を売りモノとする日本マイクロソフトにとって、基調講演のライブ配信の失敗はあってはならないものだ。そのような背景から考えれば、今回のライブ配信は、日本マイクロソフトにとって正にミッションクリティカルなテーマだったのだ。

導入の経緯

ハイパフォーマンスライブエンコーダと
EVCの映像プロデュースに本企画を委ねる

課題解決に向けマイクロソフトが考えたのは、ライブ配信に最適なソリューションの選定とそれを実現できる優れたパートナーのアサインだった。

そこで浮上したのが、映像パートナーとして長期にわたりコラボレーションしてきた株式会社EVC(以下、EVC)と、同社の提供製品であるマルチデバイス向けハイパフォーマンスライブエンコーダ「Elemental® Live(以下、Elemental Live)」だった。

前日のテストに集中するEVCスタッフ EVCを選定した理由について、二木氏は「マイクロソフトの動画配信ソリューションにおけるシステムプロデューサーという立場で、EVC社には長年支援をいただいています。先日、某大手放送会社の24時間のライブストリーミングサービス基盤として、Microsoft Azureが採用された件が発表されましたが、このシステムの構築やミドルウェアの提供を行ったのがEVC社でした。動画配信における豊富な実績とノウハウ、そして信頼感を重視し、同社を今回の企画のパートナーとして選定しました」と話す。

前日のテストに集中するEVCスタッフ
前日のテストに集中するEVCスタッフ

ライブエンコーダElemental Liveについては、リアル配信に耐える高速性やマルチデバイス対応が選定のポイントとなった。技術視点での同製品の優位性について、日本マイクロソフト株式会社 コンサルティングサービス統括本部 シニアコンサルタントの本田真規氏は、次のように話す。

「映像の高解像度化が進んでいますが、これらを支えるH.264やH.265/HEVCなどの映像符号化方式に対応し、リアルタイムでの配信を実現するためには高い性能を持ったエンコーダが不可欠です。Elemental Liveは、並列処理能力に優れたGPU(Graphic Processing Unit)を使用した独自のHEVCコーデックにより、1台で高解像度のライブエンコードが可能です。さらに、マルチデバイスに対応しているため、不特定多数を対象とした今回の企画に最適と考えました。」

基調講演の映像がビデオカメラから届くと、Elemental Liveで該当映像をライブエンコードし、インターネット経由でMicrosoft Azureへ引き渡し、視聴者はAzure Media Servicesによって映像を視聴するという流れになる。

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導入のポイント

  1. 停止・遅延が許されない基調講演のリアルタイム配信をライブエンコーダで実現
  2. 数万人規模の視聴を可能としたクラウド基盤Microsoft Azureとのシームレスな連携
  3. 大規模・マルチデバイス・クリティカルな要件に耐え得る圧倒的な性能の証明

導入の効果

会場の臨場感がリアルに伝わる基調講演
ライブ配信の未来を予見させる好例を創出

2014年10月23日午前10時、基調講演が始まった。興味深いのは、最初映像の画質や表示状態に集中していたマイクロソフト担当者でさえ、数分で講演内容そのものに注意が移って行ったことだ。Elemental LiveとMicrosoft Azureで実現されたライブ映像は、仕組みの存在を忘れさせ、コンテンツそのものに集中できる真のリアル感覚を創造した。

Elemental® Live まさにライブ配信の未来を予見させる好例となった今回の企画について、動画配信のシステムプロデューサーとしての役割を果たしたEVC代表取締役の國分秀樹は、「ライブ配信を実現するための仕組み作りでは、エンコーダ、配信オリジン(※1)、配信CDN(※2)と言った各コンポーネンツをお客様要件に合わせて最適化する必要があります。特にマルチビットレート配信時には視聴環境を考慮して最適なビットレートをご提案するため十分な経験と実績が必要となります。今回、マイクロソフトがクラウド基盤を担当するという役割分担でライブ配信を行いました。互いのノウハウと信頼が成功を導いたと感じています」と話す。

Elemental® Live
Elemental® Live

最大手ITベンダーとしての威信をかけた試みは、こうして成功裏に終わったが、既にマイクロソフトの視点は次のステップに向けられている。今後への期待を含め、二木氏は最後に次のように締めくくった。

「今回の試みは、失敗の許されないクリティカルな要件におけるライブ動画配信の信頼性証明という意味で大きな意義がありました。また従来の仕組みと比較し、短期間での構築と非常に高いコストパフォーマンスを実現することができました。今後は、さらに多くの用途で私達とEVCの動画配信ソリューションの活用が可能であると考えています。」

※1. 配信オリジンとは、エンコーダからのデータを受け取り、CDNからのデータリクエストに応える役割です。

※2. 配信CDNとは、クライアントプレイヤからのリクエストに応える役割を有し、自分自身が当該データを保有していない場合には、配信オリジンにデータリクエストを行います。

※この事例は2014年10月時点の情報を元に構成しています。

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